先日、わたしがトイレのルールを覚えた過程をお話ししたが、実はあの話にはまだ続きがある。
わたしはその後2回引っ越しをしているのだ。家の環境が変わった事に伴い、トイレの場所を覚え直ししなくてはならなかったのである。
『トイレトレー=トイレの場所』では無い
引っ越しの話の前に、トイレトレーをトイレの場所と決めていた訳では無い、というお話もさせて頂こう。
トイレトレーを純粋にトイレの場所と認識出来ているのであれば、旅行先だろうが、引っ越し先だろうが、普段愛用しているトイレトレーさえ持ち込めれば万事解決するからだ。
しかし、少なくともわたしは使い慣れたトイレトレーさえあればそこで済ませていた訳では無い。
サークルを移動させても、トイレは元の部屋で
トイレのルールを守れるようになった後、住んでいたマンションで大規模修繕を行う時期がやって来た時の事である。
わたしのサークルは姉の部屋にあり、サークル内にトイレトレーが設置されていた。
そして姉の部屋は、共用廊下に面していた。共用廊下での修繕作業が始まると、結露防止の為に二重窓になっていても、窓越しに人の動きが見えたり、作業の音が響いたりする事があった。
留守番中サークルに入っているわたしが落ち着かないのではと母は考え、サークルを一時的にリビングに移動させた。しかし、サークルが元々あった場所を気にしていたわたしを見て、母は念の為そこにもトイレシーツを何枚か敷き詰めた。
そして母の予測通り、家でトイレをする時はリビングのサークル内のトイレトレーではなく、姉の部屋のトイレシーツで済ますようになった。
わたしは住んでいる家の範囲で、この位置がトイレをする場所だとルールづけていたのである。
家が変わったらルールづけのやり直し
マンションから戸建てに引っ越す事になり、更に途中仮住まいのアパートに住む事になった。昨今はペット入居可のアパートも増え、姉も学校を転校する事無く通える場所だったので大変助かった。
問題はわたしのトイレ事情である。ペット入居可とは言え、匂いが残ったり壁紙や床を傷つければ退去の際にクリーニング代が発生する。1年未満の仮住まいに多額の費用が掛かるのは避けたいところである。
かくして母の指導の下、わたしのトイレのルール確認が始まった。
トイレトレーニング 第1段階
まず、トイレトレーではない場所で1度でも済ませてしまうと、修正が難しくなる為、トイレを覚えるまではわたしの行動に母は目を光らせていた。
母がわたしを見ていられない時は、わたしをサークルに入れるか、マナーベルトを着けていた。留守番中、サークルに入っている間にトイレトレーで済ませるのを期待されていたが、環境が変わって、わたしも落ち着かない為、家の中でトイレを済ます事は無かった。
トイレを我慢して体調を崩さないように、様子を見ては散歩に連れ出されて、外で済ますという状態が続いた。
これでは、家でトイレをしない生活になってしまうと母は心配し、一計を案じたのだった。
トイレトレーニング 第2段階
母は、匂いが付いた場所に繰り返しトイレをする習性を利用したのである。
- Step1.散歩にトイレシーツを持参し、わたしが電柱や地面にかけたおしっこをトイレシーツで吸収する。
- Step2.そのトイレシーツで、トイレトレーにセットされたきれいな状態のトイレシーツを擦り、匂いを移す。
- Step3.匂いに気付いたわたしがその場所でトイレを済ます。
こうして新たな場所に移動したトイレトレーを、わたしは再認識したのである。
【余談】汚れたトイレシーツを使わない理由
ちなみに、おしっこを吸収させたトイレシーツをそのままセットしなかったのには訳がある。
わたしは汚れた場所ではトイレをしないのである。
既に1度トイレを済ませているのに家族が気付かなかった場合、トイレトレーのすぐ隣りに2度目は済ませる。トイレトレーはサークル内に設置されているので、直接床を濡らすのではないが、サークルの底板はプラスチック素材なので、足が濡れる。その濡れた足でそのまま歩くと、、、、、、。大惨事が起こる。
そういった訳で、汚れてはいないが匂いは付いている状況を作り出したのである。
これにより、わたしは仮住まいのアパートでもトイレを覚え、家族がいる時は部屋の中でフリーに動き回れる権利を獲得し、留守番中もサークルで安心して過ごす事が出来るようになった。
そして今の家に
その後、仮住まいのアパートから、現在の家に引っ越しをした。
今度はマンションやアパートと異なり、2階建ての環境になった。日中ほとんどの時間を過ごすのは2階のリビング、就寝時や留守番中は1階の寝室である。
この環境の変化から、1階の寝室のサークル内だけでなく、2階のリビングにもトイレを設置する運びとなった。トイレの度に一々階段を昇降していては、「間に合わなかった!」なんて悲劇も起きるかもしれないし、掃除をする家族も大変だからである。
仮住まい時のやり方に沿って、サークル内のトイレトレーと、2階のトイレトレーにそれぞれ匂い付けがされ、わたしはスムーズにトイレの場所を覚えた。
勿論、上手く済ませた時のご褒美という対価もわたしのモチベーションを上げた。同じ場所で済ませれば再びご褒美が貰え、ご褒美効果によりわたしの学習能力は格段に上がったのである。
もし、外ではトイレをするけれど、家ではしたがらない子がいたら、匂い付けで家でもトイレをして良い場所があることを教えてみてあげて欲しいのである。
ご褒美効果を利用するわたし
尚、ご褒美効果から、トイレ→ご褒美の図式が確立したわたしは、家族がおやつを食べていて自分も何か食べたくなった時には、ご褒美を貰う手段としてトイレに行く。
まぁ、過去にストルバイト結晶が出た時に、水分を沢山摂っておしっこを沢山出させて下さいと病院の先生に言われた事もあるので、トイレの間隔が空くよりは良いかと家族も諦めている。
前にも補足しましたが、1日に食べるご飯の量は決まっているので、小分けになるだけで全体量は増えてませんよ~。
しかも夜ご飯で1日分を食べ終わり、歯磨きを済ませた後は、例えトイレをしてもご褒美は出ません。
おやすみ~。
そして、寝室のサークルに自分から寝に行くのであった。