しつけ

家族になる為に理解を深める

 わたしを迎え入れる時点で、わたしの家族は犬との暮らしは初心者だった。一緒に生活していく上で、わたしの健康管理に必要な知識や、わたしが覚えるべきルールの伝え方等、一から学ばねばならなかったのである。

 特にわたしと向き合う時間が長く、わたしの健康管理や教育を担っていた母は、どの様な物を参考に知識を蓄えていったのか、お伝えしていきたいと思う。

ペットブーム 豊富なテレビ番組

週4番組をチェック

 丁度わたしが家族に迎えられた頃は、ペットブームだったのか、母が知っているだけでも週に4番組も、動物に関する番組が放送されていた。ペットのしつけの方法を取り上げてくれたり、一緒にお出掛けできる旅行スポットの紹介や、イベント、可愛い視聴者投稿映像、それに保護活動の紹介もあった。

 これらが、しつけや病気、お手入れ等の情報の入り口になっていた様である。また、NHK教育テレビでも寺田心くんが犬のしつけに取り組むという、「ココロの犬塾」という番組も放映されていた。その頃には、わたしも大人としての落ち着きを身に着けていたので、まぁ、復習する意味合いで視聴していた。

▲社交性も育みましょう。

 広く浅く、色々な観点からの情報が得られるのが良い所。そこから、興味の引かれるポイントを深く学ぶには、自身で情報収集の網を広げて行く努力が必要となる。こうした番組は「こういう悩みに対して、どう対応したら良いか。」とピンポイントで自身のケースにマッチした内容が放送されるものでも無いのが難点である。

「ザ・カリスマ ドッグトレーナー ~犬の気持ち、わかります~」

 こちらは、家族がHuluに偶々会員登録していたので、知った番組である。海外のカリスマドッグトレーナーが、色々な家庭犬の問題行動の改善に取り組むリアリティ番組である。

 しかし、母はこれを完全に真似する事は出来なかった。興奮状態にある犬を冷静な状態に戻す為に、番組内でよくトレーナーが行うのが、犬を瞬間的に突くという方法。犬を怪我させない様、無論気を付けて行っているのであろうが、加減が分からず心配な為、母は真似しない事にしている。

▲ぬいぐるみで遊ぶわたし。

 ただ、学ぶ点も多かった。体力を持て余した犬は、発散する為に問題行動を起こしがち。日常、その犬に見合った運動をきちんとさせる事が、しつけの第1歩。

 しつけのトレーニングをするなら、犬に運動をさせて体力を使わせた後にする。そうすると、悪戯しようとか反抗しようとかいう余分なエネルギーが無いので、トレーニングがしやすくなる。

 これらの条件を満たす為には、飼い主が犬の運動に付き合わなくてはならないので、犬を迎え入れる際には、自分の体力で付き合いきれるか、きちんと見極める事が重要。自分の身の丈に合った家族を見つけるべし。

飼い主さんの体験談 ブログ

 インターネットを検索すると、沢山の飼い主の方々が自身の体験をブログとして公開してくれている。悩みのキーワードを検索して、他のご家庭でどう対処したのか、直ぐに調べる事が出来るのが強みである。当時は利用していなかったSNSも、大勢の方に相談を持ち掛けられる便利なツールである。

 キャバリアの尻尾の変化を「咲く」と表現しているのも、ブログから知った。同じ犬種と暮らしている方々のお手入れ方法も、母は参考にさせて頂いていた。このブログを開設した目的も、わたしと家族の体験を綴る事で、何処かにいる悩める人の参考になるかもしれないからである。

▲1から一緒に勉強していく。

超初心者の味方「いぬのきもち」

 犬と暮らしている方々はよくご存じの雑誌である。母は最初に、初心者飼い主向けの特別版を購入し、お散歩デビューまでに家の中で練習する事や、お手入れの仕方、散歩中の注意点等熟読していた。

▲お馴染みの「いぬのきもち」

 暫く後に、通常の定期購読版を購読し始め、数年愛読していた。わたしが食べてはいけない物や、病気の兆候、室内での遊びのアイデア等、基礎的な情報を得る事が出来る。雑誌は写真での情報が豊富な点が強みである。尿・便の異常を色で表現される事は多いが、やはり視覚で捉えた方が分かり易い。熱中症等季節毎の注意点も特集される。

 悩みの種になりそうな事案を、読者アンケートから拾い上げて記事にしているので、勉強になる事が多い。こちらは、わたしが大人になってしつけ面での悩みが無くなった事により、購読を終了した。

1冊まるごとキャバリア特集「Wan」

 こちらは、毎号ひとつの犬種に絞って特集する緑書房から発行されている隔月刊誌である。よって、キャバリアの特集がされた号のみ購入した。我が家にあるのは2016年の5月号と2017年の5月号である。

▲1冊まるごとキャバリア。

 キャバリアを存分に知る事が出来る。コームを皮膚に対して平行に当てて、アンダー・コートを取り除く等、お手入れのツボを母は会得した。そして、キャバリアと切り離せない僧帽弁閉鎖不全症について詳しく説明されているので、母はわたしの将来を見据えて、熟読していた。病状のステージ分けや、実際に闘病中の読者レポート等参考にしていた。

 シニアに特有のケアや、キャバリアの看板犬がいるお店の紹介や、スヌードの特集等色々楽しめるので、書店で見つけた際には内容を確認してみるのも良いであろう。因みに、8月12日発売の9月号はキャバリア特集なので、母は書店に行くつもりである。

 お近くの書店で取り扱いがない場合はこちらをどうぞ。

【特集】キャバリア溺愛宣言!貴族的な外見と小悪魔的かわいさで、多くの飼い主さんの心をつかんで離さないキャバリア。コミュニケーション能力はピカイチという、まさに“愛され犬種”です。

母の気持ちを変えた「犬のモンダイ行動の処方箋」

 「犬のモンダイ行動の処方箋」中西典子著 緑書房。こちらの本は、わたしが家族と一緒に宿泊したホテルの図書コーナーに置かれていて出会った本である。客室に持ち込んで読む事が可能だった為、お借りして母は夢中になって読んだ。

▲帯に書いてある通り、母の意識が変わった本。

 この本の著書、中西さんのトレーニング方法は、愛犬との関係を良くする為に、ベースプログラムに取り組んで関係性を築いていく。その上で、問題の対処に臨むのである。

 悪戯をしてしまうのは、犬の作業意欲が高いからで、意欲に見合った作業を教えれば良い。犬が習性からソファーを掘り掘りするなら、そこだけ頑丈なカバーを掛ければ良い。トイレの場所を理解してくれないのは、トイレシーツもカーペットも同じ感触で、おしっこを吸収してくれる場所だから、犬には違いが分かり辛い為。盗み食いされてしまうなら、食べ物を出しっ放しにしない。

▲遊びもコミュニケーションの1つ。

 元々違う生き物なのだから、その習性を理解して、犬が正しいと判断している事と、人間の生活ルールをどう擦り合わせて行くのが、両者にとって幸せなのかを考えるべきなのだと母に教えてくれた本である。わたしたち犬の言い分に耳を傾け、問題解決に導く姿は、母の「飼い主がしっかりしてないからしつけが出来ない。」という重く感じ過ぎていた責任感を、少し柔らかくしてくれたのである。

 先の「ザ・カリスマ ドッグトレーナー」では、兎に角飼い主は威厳を保って犬に接し、相応しいリーダーたれ、と説かれていた為、何かわたしの教育で上手くいかない点があると、母は自身の責任を重く感じていた。中西さんも、リーダーシップは大切としているが、「主従」では無く、「兄弟」と表現している。関係性は築けていたので、後はどうわたしに上手く伝えるかの点で擦れ違いが生じていただけなのである。

▲遊んで良い物と駄目な物も1つずつ覚える。

 人にとってはやってはいけない事を、わたしがするので禁止する方法を考えてばかりいた母が、別の遊びで楽しませて、都合の悪い行動を選択しない様に導くという選択を示してくれる様になった。母の意識が変わる事で、わたしの気持ちも母の気持ちも軽くしてくれた、現在の家族の指針とも言える本である。犬の教育に少し気持ちが疲れてしまった方には、一度手に取ってみる事をお勧めする。

誰もが「あるある~」とうなずく実例をもとに、ベテラントレーナーが「ステキな飼い主への変身法」を伝授。中西 典子(著)
吠える、噛む、いたずらといったお困り行動は、“犬のせい”とは限らない。飼い主が意識を変えて犬との関係を見直すことも、愛犬を変身させる大事なポイント。「飼い主をバカにする」「何でも怖がる」など、より踏み込んだ問題行動への対処法を、実例をもとに紹介。中西 典子(著)

まとめ

 わたしを教育するとしても、頭ごなしに命令するのでは無い。家族として一緒に気持ち良く過ごす為に、わたしの気持ちを汲もうと努力する様に、母の意識が変わったのである。それは、わたしをただの愛玩動物では無く、家族として認めてくれたからである。

 わたしと家族との価値観に違いが生じて、問題が起きる事もこの先あると思う。でも、その時には、わたしの考えも理解しようと努力し、家族として一緒に乗り越える方法を探してくれると信じているのである。

▲これで遊んでも良い?
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